稲城クロス第2ヘアピンについての考察

最近、頻繁に稲城クロスの試走をしております。
TVゲームのカーレースのように、何度も攻め込み、走り込みしてコースを覚えていくと、かなりコースの勘所が掴めて来るのですが、それでもなお「ここ難しいな」と感じるポイントが幾つか有ります。

特にコース序盤に有る右180°のヘアピンがイヤらしいことイヤらしいこと。

実は少し前まで絶対にココが最速ラインだと思えるラインが有ったのですが、そのラインが崩れてしまって、今日もどうアプローチするのが最速なのか探りながらの試走でした。

そこで、このヘアピンについての考察をまとめてみました。

このヘアピン自体の攻略はもちろん、このコースの他のポイントや、他のレースでのライン取りについても通じる部分が有るので、お目汚しですが参考にして頂ければ幸甚です。

アプローチ

まずヘアピンまでのアプローチの直線。

稲城はコース東側が数年前の大型台風による増水で、土砂が堆積したため硬くしまった路面にギャップが多く、直線でも走りにくい。問題の第2ヘアピンへ向けて、体勢に余裕を持たせて侵入していきたいけど、直前まで路面の衝撃に対応しているので、一瞬で縦の動きから横の動きへ、カラダの使い方を切り替えないといけない。

■ヘアピン前半部分

ヘアピンの侵入、コーナー前半はライン取り自体はシンプルです。
矢印のように素直にど真ん中を通せばよいかと思います。

ただ、

この部分、コーナーリング中なのに大きなギャップが有ります。
赤でマークした部分は出っ張っていて、その直後に青でマークした部分は凹んでいます。ここでは自転車を右に曲げていく動きと同時に縦の重心移動も同時にやらないといけません。赤い出っ張っている部分で自転車をスッと引き上げるような動きを入れ、反動を利用してすかさず青い凹んでいる部分に当て込んでいく。
言葉にすると難しそうですが、それを意識して反復練習すると意外と出来るようになります。ここで苦戦している方はぜひ試してください。

■ヘアピン後半部分

この第2ヘアピン最大の難所はこの部分。

一番通したいラインが陥没していてほぼ走ることが出来ない(ここ通ると自転車止まりそうなくらい失速します)。

そうなると、この陥没を避けて内側を通るか、外側を通るかと言う話しになります。(※余談ですが、少し前までは陥没のやや左側に土が締まった最速ラインが有ったのですが、崩れてなくなりました。残念)

まず、青でマークした内側のラインについて。この写真だけで見ると普通に走り易そうなのですが、ヘアピン前半からのライン取りを考えるとここは結構通るの大変です。確実にトレースするためには結構減速しないといけなくて、結果的にロスが大きいです。

そこでレースで実質的に使えそうなラインが、赤でマークした外側のラインです。こっちの方がライン取りがシンプルでトレースしやすいです。
ただ、内側に比べて土が崩れていて、車輪が土に埋まって一瞬失速します。

でも、
この失速を若干軽減する方法が有ります。
それは、ここを通過する瞬間にエイや!っと自転車を持ちあげるように体重を抜くんです。先ほどの路面のギャップに合わせて抜重するように。そうすると土に埋まるタイヤの量が減り、失速を軽減できます。
「その説明じゃ良く分からないよ」と言う人も、良く分からないなりにとりあえずやってみて下さい。反復すれば糸口が見えると思います。

なかなか言葉で説明するのは難しい部分も有りますが、少なくとも自分はこう言うカラダの使い方でコースを走っています。
理屈よりも体で覚えるタイプの人は、難しく考えずコースを走り込んで自分の腕を磨いて下さい。逆に、「何をやれば良いのか説明が無いと分からない」と言う人はこれを参考にトライしてみて下さい。少なくても、こういう感じで最速ラインについて考えるようになれば、ワンランク上の走りに繋がっていくと思います。