シクロクロス国内最終戦のレースレポート

先週末は国内のシクロクロス最終戦、茨城シクロクロスの土浦ステージでした。

土浦と言えば2017年3位、2019優勝、2020優勝(※弱ぺ二人はオープン扱い)と2連覇してるし、入賞率100%の相性が良い大会。今回は新会場だけど、シーズンラストに結果を残したいところ。

願わくば3連覇したいけど、そのためには絶好調の加藤ケンゴ選手を倒さないといけない。ケンゴには先週のシクロクロス千葉でSNELのメンバー全員3分差を付けられて完敗している。彼に勝つにはピットのサポートとチーム内の協調が必要になる。

今シーズン踏めている小久保と自分とモジャで協力してケンゴとチームで戦いたい。

そのためにも最初からガンガン行くケンゴに序盤で遅れをとる訳にはいかない。

当日は雨。

雨は色々大変だけど、最近ずっとドライのレースばかりだったから、たまにはマッドコンディションのスキルもチェックしておきたいところ。12月とか真冬の雨じゃないから、むしろそんなに寒く無くて助かる。

洗車機も持ち込み、万全で臨んだつもりだったが、1つだけ誤算もあった。

平坦で、下も硬い芝のコースだったので『雨が降ってもそんなにハードなマッドコンディションにはならないだろう』と思って、タイヤチョイスは1台がノーマルなVittoria Terreno MIX、もう1台が保険で雨用のVittoria Terreno WETを装着してレースに臨む。

しかし、試走してみると狭い会場にコンパクトにコースを設営したレイアウトだから、180°ターンが多く、コーナー内の良いラインはしっかり耕されてマッドタイヤじゃないと安定しない。おまけにテクニカルなキャンバー区間が有り、ここは完全にマッドタイヤじゃないとロスが多い。

よって、マッドタイヤを履いたマシンをメインバイクにして、メインバイクをピットで洗ってもらっている間、サブバイクに乗る時間は極力短くして、半周で洗い終わったメインバイクに交換してもらう作戦になる。試走の時にもうそうなると分かったので、ピットにもそれを伝えたけど、メインバイクを1回洗うのに、実質的に2回のバイク交換が必要になり、このタイムロスをどう埋めるかがポイントになる。バイク交換できるだけ恵まれているんだけど、少し準備が甘かったです。

スタート前は洗車の準備とかでいつになくバタバタと慌ただしい。

メイン会場と駐車場の距離はけして遠くはないんだけど、そこからピットまでも距離が有るから、ピットと駐車場を2往復しただけでかなり時間が無くなってしまい、レース前は超バタバタして、BIORACERのアップ用タイツとErgogripのグローブが見つからないままスタートへ。

特に雨のレースなので滑らないErgogripのグローブが無いのは痛かったけど、あの状況では仕方なかった。

そしていざスタート。

久しぶりの雨のせいか、濡れたペダルを盛大に踏みはずしスタートで完全に出遅れる。

周りの選手に迷惑かけて申し訳ないし、ケンゴと闘うためには最初からいかないといけないのに、この遅れは痛かった。

人数が少ない分、前に出るのにあまり苦労しなかったけど、5番手くらいに上がった時にはすでにケンゴの一人旅は始まった後だった。

ここからは3~6位辺りの争いが延々とレース最後まで続いた。

終始3~6位前後のパックで競う展開に 写真:井上氏

正直、自分の踏んでるペースは周りより速いように感じるけど、一度メインバイクを洗うのに2回もバイク交換するのが案外ロスが大きい。洗い立てのバイクでペース上げて前に上がっても、汚れてきて1周に2回もバイク交換している間に3位争いのパックの後ろに下がってしまう。

なんとも効率が悪くて思うようにいかないから、ラスト5周くらいは少し汚れてもメインバイクで引っ張ってポジションを下げないように走ることにした。

そしてラスト2周。先頭ケンゴと2位の小久保は見えないほど離れている。手の届きそうな場所に3位のモジャがいて、一応チームとしては2&3位体制。ケンゴを倒せないけど、チームとしては最低限格好がつきそうな体制だったが、もじゃが失速して、4位を走っていたNESTOの詫間選手に抜かれてしまった。

これはまずい、SNELとしてはこれだけの大所帯で臨んだのに表彰台が2位一人じゃ格好がつかない。

ここは自分がいかないといけないので、ラスト2周全力でペースアップして詫間選手を捕まえに行く。

1周かけて詫間選手との差を詰めてラスト1周へ。

メイン会場付近の180°ターンが連続する区間に入った時、前の詫間選手が周回遅れの選手にコーナーで引っ掛かりやや失速。『ここで抜くのはチョット申し訳ないな』と思いつつ、イン側からズバっと抜きに行ったら周回遅れの選手もろとも2人一気に抜いてしまったので、もうひと踏みして3位を確実にしにいく。最終周回だけ一気にラップタイムが20秒上がるくらいペースを上げて、3位を確保してゴール。

今シーズンはなかなかコンディションが上げられなくて、全然成績を残せなかったから、最後に表彰台に上がれたのは良かったけど、土浦に関しては勝ちたいレースだったので、悔しい気持ちも有る。

最終戦にして今季初の表彰台 写真:たんね氏

ただ、ここ最近、この年齢に合ったトレーニングのスタイルがだいぶ分かってきて効率の良いトレーニングが出来ているので、このまま半年しっかり精進して、来シーズンは良いシーズンにしたいと思います。特に失ったUCIポイントは取り戻したいし、優勝もしたい。

来シーズンを楽しみに、毎日頑張ります。